おりもの・かゆみ
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おりものとは?
おりものとは、子宮頚部(子宮の入り口部分)や子宮内膜、膣などから出る酸性の分泌物のことをいいます。正常なおりものはやや甘酸っぱいような匂いがしますが、これは乳酸菌の一種である“デーデルライン桿菌”が膣の内部にいて、雑菌の侵入や増殖を防いでいるためです。
おりものは膣内部の潤いを保つ他、病原体が子宮に侵入するのを防いだり、汚れを排出したりするなどの大切な役割を担っています。
正常なおりものの状態は?
健康な女性のおりものは、透明から半透明、または白く濁ったようなクリーム色をしており、少し粘り気があります。
ただし、おりものの匂いや量には個人差があるため、通常の状態に比べて明らかに異常がある場合以外は、過度に不安になることはありません。
また、生理周期によって性状が変わったり、生理と生理の中間あたりの時期には排卵による出血がみられることがあり、茶褐色のおりものが出る場合があります。
その他、下着におりものが付着すると黄色がかったように見えますが、これらはいずれも正常なおりもののため、特に心配する必要はありません。
おりものの状態と考えられる病気
1. ヨーグルト状または酒かす状(チーズかす)のおりものに加えかゆみがある
→カンジダ膣炎が疑われます
2. 水様透明のおりものが多い時
→クラミジア感染症が疑われます
3. 膿(うみ)の様(黄色~黄緑色)なおりものが多く、悪臭をともなう
→淋菌感染症・大腸菌・ガードネレラバジリスなどの細菌性膣炎の可能性があります
4. 泡沫状のクリーム色で悪臭を認めかゆみがある
→トリコモナス膣炎が疑われます
5. おりものに血液(茶色・ピンク色)が混入している
→不正出血の徴候です
症状から推測される病気であり、それだけで確定診断にはなりません。膣分泌物の培養検査を行い、確定診断をする必要があります。